こんばんは!りょうのすけです。
本日は、利回りって正しく理解してる?不動産でセミリタイア!と題し、私が目指す30代セミリタイアに向けた、失敗しない不動産投資のために利回りを正しく理解する!という内容です。
断っておきますが、まだ私は1つも不動産を手に入れていませんので、必死に勉強して理解した内容を書きます。利回りを正しく理解・計算できて初めて、その不動産を買っても問題ないか!?を判断できます。簡単には買えない(簡単に買ったら失敗する可能性が高い)不動産ですから、絶対に理解しておくべき内容だと私は思っています。
今回は去年私がある会社の新築不動産セミナーに参加し、その後の面談でご紹介いただいた物件を例にお伝えしたいと思います。
Contents
不動産の利回りとは
投資の世界で100%耳にする利回り、その中でも不動産投資の利回りについてです。大前提として利回りというのは“1年平均“の利回りです。
そして不動産でよく使われる利回りは下記の2つがあるため、それぞれを正しく理解する必要があります。
- 表面利回り
- 実質利回り
表面利回り
「年間家賃収入」を「不動産購入価格(土地と建物)」で割ったもの
不動産サイトや業者から出される情報は基本的に表面利回りです。
$$\color{red}{表面利回り\%}=\frac{満室家賃収入}{不動産価格}\times100$$
実質利回り
「年間家賃収入から経費を引いた金額」を「不動産取得にかかった総費用」で割ったもの
$$\color{red}{実質利回り\%}=\frac{家賃収入-経費}{不動産価格+諸経費}\times100$$
セミナー後の個別面談で紹介された新築アパート(土地+建物がパーケージ化されたもの)を例に当てはめてみましょう。
まずは提案された新築不動産スペックです。
1LDK 6戸(土地181平米、建築面積213平米)
高い安いはさておき、この情報をもとにそれぞれ計算してみましょう。
表面利回り
$$表面利回り\%=\frac{38.4万円\times12か月}{6,530万円} \times100=7.06\%$$
実質利回り
$$経費(年)=((22.65++2.07+0.8+3.3万円)\times12か月)+29万円=345.84万円$$
$$実質利回り\%=\frac{(38.4万円\times12か月)-345.84万円}{6,530+250万円} =1.7\%$$
理解されている方にとっては計算するまでもないかもしれませんが、初心者の私にとって当時セミナーで聞いた内容は魅力的に感じてました。収支計算もできない状態にも関わらず、不動産ってやっぱり儲かるんだ!買ってみたい!!と漠然と思ったのです。セミナーは私以外にも多くの方が参加されていてほぼ満員。みなさん個別セミナーにも申し込まれていたようで、数人は購入申し込みをしたに違いありません。
改めてこのように計算してみると、新築で相場よりも高く設定された家賃+満室条件で実質利回り1.7%となります。
いかがでしょうか?買ってもアリな不動産ですか?
業者は表面利回りしか提示しないところがほとんどだと思います。なぜなら7%→1.7%になるため、あまり魅力的に感じなくなってしまうからだと思います。1.7%なら高配当株を買った方がいい!と思う方もいるはずです。
経費の中にはネット保守料?共益費/定額リフォーム??と理解に苦しむものが徴収されます。しかも土地代が坪90万の3070万(笑)。路線価は12万x181平米=2172万。かなり利益が乗ってますね。
利回りから分かること
表面利回りは、不動産の価格が家賃収入の何年分になるかを知ることができます。表面利回り10%だったら(100%÷10%=)10年ですね。8%だったら(100%÷8%=)12.5年です。
数年前は築年数が浅い不動産物件でも、表面利回り10%を超えるものが多くあったようですが、今では6~8%が当たり前な状況です。
表面利回りだけでは分からないこと
表面利回りが10%だとしても、融資の条件(返済年数、金利)や修繕費などの経費の掛かり方によってマイナスになる可能性があります。具体的には返済年数が短いと、月の返済額が多くなります。月25万の家賃のうち20万返済の場合、残りの5万で管理費や修繕費、固定資産税等を払う必要があるため、突発的なトラブルや空室が出たりすると一気にマイナスとなり、自己資金で補う必要がでてきてしまいます。
そこで実質利回りを見ることで、
- ちゃんと毎年プラスになるか?(初年度は諸経費考えるとマイナスが通常)
- 空室や家賃下落があっても、持ちこたえる余裕があるか?
- トラブルがあった場合に備えたお金が残せるか?
などが見えるようになります。古い建物を買うとリフォームや修繕費が想定以上に掛かり、実質利回りが大幅に低下するリスクが考えられます。毎年「実質利回りがプラス」であることかつ「不測の事態に耐えられる余裕があること」が理想です。実質利回りがプラス=家賃のみで不動産の借金を返済した上でて残りがあることになりますので、不動産投資でセミリタイアするには必須条件ですね。
おすすめの考え方は、実質利回りをプラスにするためには、不動産価格(建物と土地)をいくら以下で買う必要があるか?を逆算することです。
表面利回りだけでなく、実質利回りを意識することで、本当に買っていい不動産かを見極める根拠になりますので、しっかりと理解しましょう。
ちなみに上記の物件のキャッシュフロー※(税金や減価償却等を考慮)は諸経費がかかる初年度を除き、毎年ざっと90万程度となります。空室率や家賃下落を考えるとちょっと難しいかもしれません。これから初めて買う方にとっては、6500万の借金で返済比率59%(返済額÷家賃)は怖いと思います。でも改めて計算してみると思ったほどマイナスの結果になりませんでした(当時は利回りだけでしか考えてなかったので、表面利回り7%は厳しいな!と思って話を進めませんでした)。その主な理由は融資期間35年と超長期なローンだからですが。
※キャッシュフローの計算方法は別の機会に書きたいと思いますので、今回は省略します。
まとめ
今回は表面利回りと実質利回りを具体的に計算してみました。表面利回りで7%ちょっとでも実質利回りは2%に届きません。この差をしっかり理解していないと、買ってから後悔することになるかもしれません。あとで失敗した!と思っても簡単には後戻りできません。知った上で決断するのとは天と地ほどの差があります。
みなさんも正しい知識を身に付け、買ってよかったと思える不動産に出逢えますように!以上、読んでいただきありがとうございました。